2017年は、Nussygameとしても、ohNussy個人の人生としても、最大の飛躍を達成した年であり、とても充実した1年であったと感じております。
2016年よりもさらに多くの方に支えられて、Nussygameは2017年を走り抜く事ができました。
まずは、挨拶の前に、2017年にあった事を簡単に整理したいと思います。
- ユーザの「欲しいもの」を
- 突然の爆発
- 不正との戦いの日々
- 安定期と新作開発
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ユーザの「欲しいもの」を
こちらのグラフは、Buriedbornesのユーザ流入数の推移をグラフにしたものです。(2017年1~12月)
具体的な数字は明示できませんが、なんとなく雰囲気だけでも伝わるかな、と思います。
グラフのうち、大きな変化が見られたのは2箇所です。
※1のタイミングは、「ゴールドシャード導入」アップデート(v2.2.0)を行ったタイミングでした。
それまで、Buriedbornesの課金要素は「払ってもいいし、払わなくても問題なく遊べる」というものでした。
それ自体は不評も少なく、「無課金で遊べるゲーム」として評判は悪くありませんでした。
しかし、「課金してゲームを支援したい」と思ってくださるユーザの皆さんにとっては、「課金した事で得られる利益が少ない」という不満点も多かったのです。
この点について、「ゲームのユーティリティ(利便性)を課金要素で提供する」というアップデートにより、「課金しなくても遊べるし、課金すればより便利に楽しめる」というシステムを実現できました。
こうしたアプローチにより、ゲームの売上に留まらず、ゲームを遊ぶプレイヤー数も伸びたのです。
課金要素はナイーブな問題であるという事もありますが、私自身がどうしても「ゲームプレイの中身」の改良改善にばかり目が行って、こうした課金ニーズへ応える事をなおざりにしてしまいがちだったという問題がありました。
ゲームを心から楽しんでほしいという理想はそのままに、「買いたいと思ってもらえるゲーム内コンテンツの提供」も模索していけた事は、2017年の大きな進歩でした。
突然の爆発
グラフ中の※2は、Nussygameにおける今年最大の事件でした。
それは、「韓国コミュニティでの爆発」です。
2017年1月頃からBuriedbornesは他言語対応を行っており、有志翻訳者の力を借りながら少しずつコンテンツの翻訳を行っていました。
7月末頃から韓国のゲームコミュニティで本作が取り上げられた事により一気に韓国で流行し、ユーザ流入が爆発的に増えました。
それまででもBuriedbornesの海外ユーザは多少いましたが、決して多くはありませんでした。
しかし、この一件を経て、現在ではBureidbornesのユーザ数は日本ユーザとほぼ同数程度を海外ユーザが占めています。
本作が日本語・英語のみで開発を続けていたら、このような人気の爆発は起こらなかったでしょう。
地道に続けてきた翻訳作業が、思わぬタイミングに思わぬ形で実を結んだといえます。
月並みな言葉ですが「努力は実を結ぶ」という当たり前の事を、ひとつの非常に大きな結果として実現できた事は、私個人の人生においてとても価値のある体験だったと思います。
不正との戦いの日々
ユーザ数の劇的な増加、コミュニティの拡大は、同時に不正ユーザの増加を意味します。
これは、特定のユーザやコミュニティがもたらすものではなく、母数の拡大に伴って自然と発生するものです。(働き蟻の法則に通ずるものがありますね)
この1年で、非常に多くの不正利用者が出現し、それと同じだけの不正対策が行われました。
そしてそれの対策はまだ完全とも言えず、これからも不正対策を続けていく必要があります。
最近でも改造apkや外部ツールなどが定期的に出回っており、そうしたものを利用したデータがサーバに確認される事があり、こまめな検出とアカウント凍結処分・データ削除・対策の強化を進めております。
十分な不正対策機能実装ができていなかったために、シーズンリーグの開催は結局2017年中に行う事ができませんでした。
これについては反省の余地があり、ユーザの皆さんにはお待たせして大変申し訳なく感じております。
ただ、不正が横行している状態で行う利益が絡んだマルチプレイは、マルチプレイそのものの楽しみを損ない、正常なゲームプレイすら破壊してしまうという点にご理解ください。
幸い、不正ゲームデータの検出システムがある程度の形に仕上がってきているので、2018年にはシーズンリーグの開幕を迎える事ができそうです。
お楽しみに!
安定期と新作開発
爆発的な流入が一段落して、Buriedbornesは一種の安定期に入りました。
毎日一定数のユーザ流入があり、売上も大きな変動がなく毎日ある程度の規模を維持しています。
このゲームを今日も、明日も、明後日も遊びたい、遊ぼう、と思ってくださるユーザの皆さんのおかげです。本当に、ありがとうございます。
勿論この「今日も明日も」には、ゲームに対する信頼と期待が込められている事を理解しています。(すぐやめるつもりのゲームにお金を払ってくれる人はいないでしょう)
私はこの信頼と期待に応えるために、このゲームをこれからも安定して提供し、そしてさらなる面白さ・楽しさをもたらしていきたいと考えております。
さらに、私はこの「信頼と期待」へのさらなる返答として、「新作の提供」を行っていきたいし、行くべきだ、と考えております。
2017年に関しては、Buriedbornesの劇的な成長に伴ってこまめなケアとアップデートの必要があり、新作開発に割けるリソースが足らず、結局2017年中の提供は間に合いませんでした。
2016年の挨拶で新作の事を言及していただけにとても残念でしたが、個人開発は常にリソース不足との戦いであり、結果的にBuriedbornesに大きなリソースを割いた判断が間違っていたとは思いません。
Buriedbornesを安定提供した上で、新作開発にリソースを割いていけるよう業務効率を改善していく事が2018年の大きな課題であると認識しています。
2017年 決算
2016年には、ゲームの売上による年収が会社員時代の給与最高額のそれに並んだ、という事を書きました。
2017年には、2016年のおおよそ倍の年収になりました。
正直、個人専業ゲーム開発者になってから3年目でここまでに至れるとは、自分でも思っていませんでした。
ただ、ここまで来たから満足だとか、もう十分だとか、そういう思いは全くなく、今の自分にどこまで行けるか、行けるところまでやってみたいという想いが非常に強いです。
妻やまだ幼稚園児の息子に余計な苦労をかける事なく自分の夢に挑戦し続けられる今の状況を、この上なく幸せに感じています。
来年はさらに、ますますパワーアップしていくBuriedbornesと新作タイトルで、これまで遊んでくれていた方にも、これからNussygameに触れる皆さんにも、「気がついたら朝が来ているような、夢中になれるほど楽しいゲーム体験」を送り出していきたいと思います。
2018年も、Nussygameをよろしくお願いいたします!